更年期を穏やかに”緩やかな坂道を下る”ためにおすすめしたいこと

まずは、気の持ちよう!
合格点を変えてみる
体の調子や睡眠など、今より若いときのイメージがあるため、そこまでのレベルにならないと”調子がいい”とは言えないと思っていませんか?
「目覚めると疲れがスッキリ取れてる!とまではいかなくても、まあ眠れていて朝起きられるからヨシとするか」
「毎日お通じはないけど、お腹が張って痛くなることもないし、定期的に出ているからヨシとするか」
など
今より若い時のイメージを合格点とするのではなく、困ってはいないというところを合格点にしてみるとすこし心にゆとりが生まれたりします。
強がりや、やせ我慢のような感じがするかもしれませんが、意外と現実を受け入れ受け止めることの助けにもなりますので試してみてはいかがでしょうか。
いいかげんのススメ

家事や仕事、友達付きあいなど、今までは、きっちりやってきたから、これからも同じようにやっていきたいと思うものの、負担に感じることが多くなっていることはありませんか?
誰からも要求されていないのに、固定観念で自分だけが執着してやっていることはありませんか?
お年頃になってきたら”手抜き”や”いいかげん”も必要です!”いいかげん”は「テキトー」という意味ではなく、「良いさじ加減」という意味です。
”価値観の物差し”を新しく変えて、自分の心身はもちろん時間も大切にすることをおすすめします。
元気で好きなことができる時間には限りがあります。人生の後半戦をどう過ごすか、”新しい物差し”を持って自分のための時間を有意義に過ごしましょう!
食事でサポート
代表成分 | 主な食品 | 期待できる効果 |
---|---|---|
大豆イソフラボン(エストロゲン様作用) | 納豆、豆腐、豆乳、味噌 特に納豆は吸収率が高い。 | 骨・血管・皮膚・粘膜の保護、更年期症状軽減 |
エクオール(腸内細菌がイソフラボンを”エクオール”に変換できる人は効果大) | 大豆食品+腸内細菌の働き | イソフラボンよりエストロゲン様作用が強い |
リグナン(植物性エストロゲン) | 亜麻仁、ゴマ、全粒穀物 | 抗酸化作用+弱いエストロゲン様作用 |
クメストロール | ひよこ豆、レンズ豆 | 骨保護、抗酸化 |
植物ポリフェノール | ザクロ、プルーン | ホルモン様作用+抗酸化 |
ビタミンE | アーモンド、かぼちゃ、アボカドなど | 卵巣の血流改善 |
良質なタンパク質 | 魚、鶏肉、卵、豆類 | 卵巣ホルモンの材料 |
運動、生活習慣でサポート
ラジオ体操
イチオシはラジオ体操!更年期の運動としてかなり優秀です。
見た目は軽くても、実は 全身の筋肉・関節・骨にまんべんなく刺激を与える“ミニ総合運動” になっています。
全身運動
肩・背中・腰・脚といった大筋群をバランスよく動かす。血流促進や代謝アップに◎。
骨への刺激
ジャンプやかかと落としの動きが骨密度維持に効果的。
柔軟性アップ
関節可動域を広げ、こわばりや肩こり、腰痛予防に。
自律神経を整える
音楽に合わせて呼吸・動作を繰り返すことでリズム運動効果が出る。
短時間・準備いらず
3分程度で終わるので、朝の習慣にしやすい。
朝日を浴びながら行うと、セロトニン分泌も促進され気分も安定し一石二鳥!
動きを大きく、膝や腰に負担をかけすぎない範囲で第1体操+第2体操までやるとより筋トレ効果UP!(ただし膝や腰が弱い方は第1体操のみにしましょう)
ウォーキング(1日20〜30分)
・更年期の骨量減少予防、血流改善、自律神経の安定に効果的。
・姿勢を意識して歩くと体幹や骨盤まわりも鍛えられる。
・朝日を浴びながら歩くとセロトニン&メラトニンのリズムも整う。
軽めの筋トレ(週2〜3回)
・エストロゲン低下で落ちやすい筋肉と骨密度を維持。
・スクワット、壁腕立て、かかと上げなど家でもできる。
・筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、体重管理もしやすくなる。
ヨガ・ストレッチ(毎日5〜15分)
・自律神経を整え、血流やリンパの流れを改善。
・呼吸法と組み合わせるとオキシトシン分泌も促進され、気分安定に◎。
太極拳・気功
・ゆったりした動きと呼吸で心身のバランスを整える。
・東洋医学的にも「腎」を養い、体力と精神安定に良いとされる。
生活習慣
- 睡眠の質改善(ホルモンは夜間に回復しやすい)
- ストレス管理(慢性的なストレスはエストロゲン低下を加速)
体の仕組みで補う(エストロゲン低下を間接的にカバー)
エストロゲンが担っていた役割を、他のホルモン・栄養素・生理機能で代替する方法です。
骨の健康
カルシトニン、ビタミンD、カルシウム、負荷運動で骨吸収を抑える
自律神経の安定
セロトニン(発酵食品、日光浴、運動で増やす)で更年期の気分変動を緩和
血管・心臓の保護
オメガ3脂肪酸(魚・亜麻仁油)、抗酸化物質(野菜・果物)で血管弾力を維持
皮膚・粘膜の潤い
コラーゲン・ヒアルロン酸・ビタミンCで補助
心・体の機能面
スキンシップ、優しい会話、音楽や歌、笑う、呼吸法や瞑想、香り(ラベンダーやカモミールなどのアロマ)でオキシトシンを増やす
ホルモンバランス全体
睡眠ホルモン(メラトニン)、抗ストレスホルモン(コルチゾール)のリズムを整える
鍼灸治療でサポート
更年期症状に対する鍼灸治療は、様々な研究でその有効性が示されており、ホルモンバランスの乱れによる精神的・身体的な不調を和らげる効果が期待できます。
自律神経の安定
のぼせ・ほてり・動悸・不眠など、自律神経の乱れに伴う症状を緩和。
血流改善
冷え、肩こり、頭痛、関節痛の緩和。
ホルモン分泌のサポート
下垂体-卵巣系や副腎の働きを間接的に整える。
気分の安定
不安感・イライラ・抑うつの軽減・オキシトシン分泌促進効果
痛みの軽減
関節痛や筋肉のこわばりを緩める。
これまで仕事、家事、育児など自分のことは後回しにしてがんばってきた方ほど
ある日、急にガクッと調子が落ちることが多い様です。
それは体からのSOSの声です。
今まで大丈夫だったからが通用しなくなる時期でもあります。
ここでケアをするかどうかで大きく変わります。
どうか自分の体をいたわりながら大切に使って下さい。
そして、たまには人の手も借りて下さい。
つらい症状があればぜひご相談下さい。
更年期の伴走者として体調管理をサポートいたします!
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